2013年10月1日火曜日
【書評】薬をやめれば病気は治る 岡本 裕
私自身は薬を飲むことが少なく、あまり必要としていない本かと思った。
本書の中にあるように、”自己治癒力が高まれば薬はいらなくなる”というのが
主な趣旨であり、薬に頼らない為の本と思えば今後老いてくる身としては読んで
おいて損の無い本である。
■西洋薬と中医薬
科学的根拠のある西洋薬が重視され、中医薬(や漢方薬のような生薬)はいろいろなものが含まれている為、科学的根拠が実証しにくい為に軽視されている。私自身も漢方薬は効果が薄い印象がある。西洋薬のような即効性がないからというのが原因であろう。
西洋薬の科学的根拠といって4つや5つの薬を組み合わせた場合に関して何がおこるかというのは分からないというのは、言われてもっともな話。歴史的に積み重ねた中医薬は複雑だからと科学的根拠がないと言い、西洋薬を組み合わせてしまうことには科学的根拠が無くても容認されてしまっている。怖い話である。
■順番の取り違え
この本ではいろいろな症状と薬の関係について、細かく紹介してくれている。薬が症状を緩和しても原因が改善されなければ、薬に頼らざるを得ない。なのに薬で症状を緩和することにのみ重点が置かれている医療の矛盾を指摘している。そして見た目の症状改善が実は逆効果を招いているという。
■当たり前のことばかりが書かれている。
本書を読むと当たり前だよね。と納得することばかり。しかしながら実際に病院から薬を出されれば、その仕組みなぞ分からなくとも自分の為に飲み続ける。仕組みを知らないばかりに薬を妄信してしまっているのは本当に怖いことである。
■これっていろんなところに当てはまるのでは?
職場での売上げ改善策として、特別な費用を掛けた広告やその他販促策を行うことがあるが、健康な自己治癒力を高める体作りをしないで、販促(薬)に頼ると、販促の効果も薄れ本体の販売力も落ちていく。何か会社組織にも当てはまるのではなかろうか?
薬に対して蒙を啓く本でありながら、本質を見抜くことの大事さを伝える本でもある。
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